おまえさん、誰のところで働いているんだい?

働くっていうのは大変な事だ

当たり前の事だが、会社員であれアルバイトであれ、俺のような自営であれ働けど働けど自分の描いているような夢の生活には程遠く、金はいつも不足気味で時間も無いという貧乏暇無しを絵に書いたような奴も多いのではないか?

働くというのはどういうことで何の為に何を目標としているのか?

それについて正しいことを論じれるほど俺は人生経験もつんでいないし、人間ができているわけではないが、働くという事について考えるときにいつも思い出す、昔見た映画(小説?)がある






おまえさん、誰のところで働いているんだい?







おまえさん、誰のところで働いているんだい?







鷲は舞い降りた 
原題 The Eagle Has Landed
原作 ジャックヒギンズ


時は第二次大戦中
英国首相のチャーチルが片田舎で休暇を過ごす事を察知したドイツ軍が英本土に降下猟兵部隊を送り込み首相の誘拐を企てる

と言葉にすると簡単な感じだが、登場する男達は組織や権力、世の中に対してそれぞれが人としての己を確立している

国としてユダヤ人を迫害していようともそれには従えず、目の前でそれが行われている事に抵抗し懲罰部隊送りになる主人公の降下猟兵部隊隊長 クルト・シュタイナー

もう一人の主人公?とも言うべき IRAで降下猟兵部隊の先導役として先に英国に潜入するスパイ
リーアム・デヴリン

二人の魅力的な人物が登場する

中でもドナルド・サザーランド(24、ジャックバウアーのお父さんね)演ずる、リーアム・デヴリンのセリフの中に、俺が働いていく中での信念というか指針みたいなものとしていまだに影響してしまっているものがある





↓  ↓  まぁ 時間があれば・・・・ ↓  ↓


「おまえさん、誰のところで働いているんだい?」
の問いに対して 即答で

「俺だ」

当時、見たときはかっこいいなぁ、ぐらいにしか思わなかったんだが
社会に出て働き始めてからこの言葉の意味や奥の深さがぼんやりとわかってきて、いつのまにか自分の行動の指針になってしまっていた

以下、偏見に満ちた自論としてとらえてくれ

自分の為に働く(何かをやる)という事は、自分勝手に好きなようにという意味ではない

シンプルなところだと食う為だったり、嫁さん子供にひもじい思いをさせたくなかったり、かっこよくきれいに言っちゃえば、自分の信念や意地の為だったり、自分が認めた者、好きな者を守り、共にすごす為の手段として働くという事だったりするわけだ

これらは原点まで遡ればこれはあくまで他人の為という以前に、【俺】がそうしたいからなのだ
いわば究極の自己満足ともいえる

事実、俺も家族を養い楽しく生活しているのを見ていたいが為の自己満足だったり、自分が気に入った友人と共通の趣味に没頭していたい為だったり、自分の買いたい物を好きなときに買える自己満足を得る為、これらの為に働いているといえる
何か行動を起こすって事にボランティア的な精神は無く、究極には【俺】の為、【俺】がやりたいからなのだ


相手に対する自己満足が発揮できないという事は相手に興味が無いということにもなるし、それ以上関係が深まる事も無いだろう
自分が人間的に認められない者や嫌いな者やどうでもいい奴の為には金云々以前に一秒たりとも働きたくないし何もしたくないので、そうならない為の提案や意見を伝え、それが受け入れてもらえなければ無理にだらだらと関係を続ける事はせずすっぱりと絶ち切る これも大事だ
もちろん【俺】の精神負担軽減の為という事は言うまでも無いが、それ以上にお互いにとってそれが一番いいからだ


だから、今まで【俺】に親切にされたり何か助けてもらったりした奴は、何も気にしなくていい 
そのとき、その場面で親切にしたい、助けたいと思わせた君に人徳があったからで
【俺】にとってはそうしたいという自己満足だったのだ
願わくば君も【俺】に対する自己満足で返してくれ
きっとそういったお互いの自己満足がよい意味でかみ合う事で、友人や仲間、恋人や夫婦になれるんだろう

だいぶ脱線してしまったが、初めてこの映画を見たのは確か小学生か中学生のとき
淀川さん解説の日曜洋画劇場だったと思う
その後、高校生になったころ小説版も読んだからセリフとかは被ってしまって、どっちのものだかうろ覚えだから間違っていたら申し訳ない

この物語に出てくる登場人物達は皆、何かの為に働いているわけだが、前述のデヴリンをはじめ国やお偉方の為でなく、良くも悪くも自分の究極の自己満足の為に任務を成し遂げようとしている(様に思う)

水路に落ちた子供を助けたが為に、敵軍である事がばれてしまい、不利を承知でドイツ軍人として戦い散っていく降下猟兵隊員たち

絶望的な状況の中、「まだ死ぬ気はない。だが、もし死ぬとしたら、時と場所は自分で選ぶ」
とチャーチル誘拐だけはやり遂げようとするシュタイナー

「きみはなぜ行くのだ?」
との問いに対して
「答えはかんたんだ。そこに冒険があるからだ。おれは、偉大なる冒険家の最後の一人なのだ」
と困難な任務の先導役として敵地に先発するデヴリン

夫や子供をボーア戦争でイギリス軍に殺され、それを動機に敵部隊に協力するグレイ婦人

直接の作戦立案者で余命わずかの自分の命で国と妻と子供達を守るためにはこの作戦を成功させるしかないと奔走するマックス・ラドル大佐

等々 動機や信念はそれぞれ違うが、各人ともこの作戦に従事する理由があり自分の究極の自己満足に繋がる作戦の成功に向けて行動していく
つまり各々の自己満足が共通のチャーチル誘拐作戦というものに対して噛み合ってる状態なのだ
まとまっているチームや何かのイベントを成功させるなんて事もこれに近い感じではないだろうか?


小説ではこの辺の各視点からの描写が見事で後半に向けて集約する様が面白い 
前半長すぎとの評価も多いそうだが・・・・・・・・
後半の作戦開始から綻びまでは一気に読めるって感じで、映画でもこの辺がメインになってくるって感じかな

ネタバレで申し訳ないが、結果として作戦は小さな綻びから失敗に終わってしまうのだが(仮に成功したとしても成功とよべるかどうか?)あまり悲壮感は無くすがすがしい感じで終わる印象だ

敵のドイツ軍とはいえ、人間として信頼を得た部隊員にたいして村の子供達から発せられる悲痛な呼びかけ
「おじちゃん達はなぜドイツ人なの」
これはちょっと泣ける

見ていない人(読んでいない人)にはおすすめの一品だから是非

まぁ 映画の紹介なのか、自分の考えを書きたいのか、まとまりがなくなってきたのでこの辺にしとくいて、自分も今までのように、【俺】は【俺】のために【俺】の失敗で滅ぶまで働くとしよう(笑)



by hornet














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2013年03月03日 Posted by Hornet  at 21:37 │Comments(0)これだけは見とけ!

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